母が進行性核上性麻痺(仮)→大脳皮質基底核変性症(仮)になった

1960年生まれの母が突然難病を発症してからの記録

胃ろうと口からの食事の関係 ~我が家の場合~

母は胃ろう造設手術後、胃ろうを運用し始めてかなり経つ。

 

胃ろう造設を決めるときに心配だったのが、「これをしたら、今後母は一切口から物を食べられなくなってしまうのだろうか!?」ということだった。母はどの程度認知能力や感情が残っているのか分からないけれど、それでも、自分がもしそうなることを想像すると、耐えられない。

医者に聞くと、「胃ろうを造設したからといって、口から物を食べてはいけないということではない」とのこと。とりあえず、安心した。それを聞いて、胃ろう造設に踏み切ろうと思った。

 

造設後いきなりはちょっと良くないということで、しばらく経ってから、デイサービスでは、スポーツドリンクを飲ませてくれるようになった。胃ろう造設前、飲み込みの力が落ちてきたときから続いているが、とろみ剤を溶かして飲ませる。

とろみ剤を使う理由は、液体そのままの状態だと、気道に入ったり飛び散ったりする可能性が高いかららしい。とろみがつけば、ある程度まとまって食道に流れていってくれるという。

 

デイサービスは分からないけれど、家で使っているのはこれ

www.kewpie.co.jp

 

注意点は、これを溶かしてすぐはあまりとろみがついていなくても、時間と共にとろみ感が増してくること。(数分経った状態が、その量が実現できるとろみレベル。)

だから、「あれ~なかなかとろみつかないなあ」と思ってドサドサ入れていると、数分後にすごいことになる。

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家では、お茶やスポーツドリンクを飲ませているけれど、いくらとろみ剤を使って、ツルッと食道に入っていくようにしても、やっぱり誤嚥のリスクはあるみたい。だから、口から飲み物や食べ物を入れるときは、本当に自己責任という感じらしい。

そもそも、胃ろう造設に踏み切ったのは誤嚥のリスクがあるからというのが一つの要因なので、当たり前といえば当たり前なのだが。

 

食べ物といっても、母はほとんど口を動かせなくなっているので、ゼリーとか、アイスとか、そういうものだけだけれど。(だから、伯母が見舞いに来るときは、ゼリーを持ってきてくれる。)

 

水分補給の面としては、胃ろうで流し込んでいる栄養剤「ラコール」とそれに続けて胃ろうから流し込んでいる医師指定の量の水で、一食分の栄養分+水分は補えるので、ベースの水分量はそれで補給できてしまうらしい。

それでも、硬縮が進んだ身体に熱がこもって汗をかいたり、寝ている間に認知症のばあちゃんがやってきて過剰に布団をかけてしまったり(これをいかに阻止するかということが課題になっている)、夏で暑かったり、そういうときは主に父親が、口から水分を飲ませてあげている。